請求書とは、売り手が買い手に対して、納品した商品や完了した作業の支払いを求めて送る書類です。両者の名前を記し、何をいくらで提供したかを並べ、支払うべき合計額を示し、いつどのように支払うかを伝えます。いったん送られれば、それは双方が保管する記録になります。売り手にとっては代金が発生したことの証拠、買い手にとっては何を購入したかの証拠です。
このガイドでは、請求書が何のためにあるのか、何を含まなければならないのか、支払通知書・領収書・見積書とどう違うのか、そして実務で出会う種類を説明します。読むより実物を見たい方は、SimpleInvoice でサンプル請求書を開いてください。すべての要素が最初から配置された状態で開きます。
定義
厳密にいえば、請求書とは取引を項目ごとに示し、正式に支払いを求める商業文書です。今日ではたいてい PDF ですが、その役割は変わりません。双方が受け入れる形式で、何がなぜ支払われるべきかを正確に示すことです。
ある書類をただのメモではなく請求書たらしめる特徴が三つあります。買い手ではなく売り手が発行すること。特定の提供内容を指していること — この品目、このサービス、この期間。そして義務を生じさせること。発行日からその金額は債務となり、支払条件が買い手に与えられた猶予を定めます。
請求書の役割
売り手にとって請求書は、売上が債権に変わる地点です。会計ではこれを売掛金と呼びます。現金が届いたときではなく、請求書の日付で帳簿に載ります。
買い手にとって請求書は、支払いを正当化する書類です。経理が発注書や納品と突き合わせ、資金を出す前に確認するものです。消費税や VAT がかかる場合、請求書は同時に税務書類でもあります。買い手は支払った税を控除するために必要とし、売り手はそこに記載した税を申告します。税務当局が請求書の記載事項を細かく定めているのはそのためです。
最後に、請求書は証拠です。顧客が請求内容に異議を唱えたり、支払いが行方不明になったりしたとき、決着をつけるのは請求書と納品記録と銀行の取引明細です。
請求書に含まれるもの
どの国のどんな請求書も、同じ中核を備えています。地域ごとの規則はそこに追加します — 登録番号、発行地、特定の文言 — が、取り去ることはありません。完全なチェックリストは請求書に記載する項目にあります。要点は次のとおりです。
- 「請求書」という表題と、重複せず連続した請求書番号。
- 発行日と支払期限、または期限を導く支払条件。
- 売り手と買い手:名称、住所、必要に応じて登録番号。
- 明細行:何を提供したか、数量、単価、行の金額。
- 合計:小計、値引きがあればその額、税率ごとの税額、支払総額 — そして入金済みの金額。
- 支払方法:振込先情報または支払リンク、加えて備考や取引条件。
実務で出会う請求書の種類
通常の請求書でたいていの仕事はまかなえます。プロジェクトや販売の特定の場面のために少数のバリエーションがあり、いずれも同じレイアウトで表題と一、二行の情報が違うだけです。
- プロフォーマインボイス — 買い手が支払いを手配したり発注書を起こしたりできるよう、納品前に送るもの。税務書類ではありません。プロフォーマインボイスの解説を参照。
- 前受金・中間請求書 — 代金の一部に対する本物の請求書。着手時やマイルストーン時に発行します。
- 最終請求書 — 完了時の残額に対するもの。それまでの入金を入金済み額として示します。
- 継続請求書 — 顧問契約やサブスクリプションのために毎期発行する同じ請求書。
- クレジットノート(訂正請求書) — 請求書の逆で、訂正や取り消しのために発行します。クレジットノートの解説を参照。
- 商業送り状 — 国際輸送に同行する通関用のもので、原産地、重量、関税番号が加わります。
請求書・支払通知書・領収書・見積書
英語では *invoice* と *bill* がほぼ同じ意味で使われ、日常的には同じ書類を二つの側から見たものです。売り手は請求書を送り、買い手はそれを支払通知として受け取ります。会計上の区別はもっと明確で、あなたの発行した請求書は受け取るべきお金、受け取った請求書は支払うべきお金です。
領収書は支払いの後に来て、それを確認します。請求書は前に来て、支払いを求めます。見積書は作業の前に来て価格を提案し、作業が終わって初めて請求書になります。それぞれの違いと、通常のプロジェクトがたどる順序は請求書・領収書・見積書の違いにまとめています。
請求書を送るタイミング
支払いを受ける権利が生じたらすぐに送りましょう。商品なら納品時、サービスなら完了時か合意したマイルストーン時、顧問契約なら各期間の開始時です。作業と請求のあいだが空くほど、入金までの間隔も空きます。そして顧客の承認サイクルに押されて翌月にずれ込む可能性も高くなります。請求書の支払条件の解説では、支払期限、前受金、そして「Net 30」が実際に意味するところを扱っています。
多くのフリーランスは請求作業を週または月の特定の一日にまとめています。請求書の日付が作業をした日ではなく発行した日であり、支払期限が発行日から数えられている限り、それで問題ありません。フリーランスの請求書発行に、うまくいく進め方があります。
短い例
あるデザイナーが顧客のウェブサイトを完成させ、3月2日に請求書 INV-0042 を発行します。支払条件は14日で、期限は3月16日。明細は三行 — ブランドアイデンティティの設計、ウェブサイトのデザイン、4時間のコンサルティング — で、それぞれ数量、単価、金額が入ります。小計を示し、適用税率で税を加え、支払総額を記します。合計の下にはデザイナーの振込先と一行のお礼。3月12日に顧客が支払い、デザイナーは請求書を入金済みにして、PDF を取引明細と一緒に保管します。
ごく普通の請求書の一生はこれだけです。請求書の実例ガイドでは、同じ書類を項目ごとにたどっています。
作るのは数分
正しい請求書を作るのに、会計ソフトも表計算の数式も要りません。SimpleInvoiceは必要な要素がすべて配置された完成形の請求書で開きます。サンプルの内容を自分のものに置き換え、税と支払いのブロックを調整して、PDF として書き出すだけです。請求書の作り方をステップごとにが最初から最後まで案内します。テンプレートギャラリーには、たいていの仕事に合うレイアウトがそろっています。
質問
請求書は法律で義務づけられていますか?
多くの国では企業間取引については義務づけられており、消費税や VAT がかかる場合は記載事項も税法が定めています。消費者向けの販売では領収書で足りることが多いです。あなたと取引先それぞれの所在地の規則を確認してください。
請求書と支払通知書は同じものですか?
日常的な使い方では同じです。売り手はそれを請求書と呼び、買い手は支払通知と呼びます。会計上は、発行した請求書が受け取るべきお金、受け取った請求書が支払うべきお金です。
請求書を発行するのは買い手ですか、売り手ですか?
売り手です。商品やサービスを提供し、支払いを求める側が発行します。買い手が売り手のために作成する書類は発注書、または事前の合意を必要とする自己請求書(セルフビリング)です。
送った後で請求書を変更できますか?
黙って変えることはできません。送付済みの請求書は双方にとっての記録です。クレジットノートで訂正し、必要なら次の番号を取る新しい請求書を発行して、番号の連続性と帳簿の整合性を保ってください。